【お知らせ】大崎市役所と3回目の打合せを実施しました

令和3年6月14日、第3回目となる大崎市ご担当者様との打合せを実施致しました。

当保存会からは「蒸気機関車保存維持提案書」を提出・説明させて頂きました。

内容としては下記の通りです。

「①基本方針」として、蒸気機関車を何故保存するのかの目的を再定義。

「②分析」として、蒸気機関車保存整備が成功している地域とそうではない地域を比較検討。

「③持続可能な保存手段」として、保存方法の形とさらなる付加価値を付けるための教育・地域活性化も視野に入れた保存活動内容を記載。

「④保存方法の提案」として、意見交換会からの意見でも見受けられた市中心部への移設展示について、大崎市の地域特性を配慮した大崎市にあった移設推奨地を記載。

「⑤保存整備フロー及び方法」として、具体的な保存整備の流れと、それをどの業者に依頼すれば安価で確実なのか、コストはどれくらいなのか等を記載。

以上の構成で仕上げております。

(蒸気機関車保存維持提案書の内容をご覧になりたい方はriku.east.c58@gmail.com(保存会代表:大場)までご連絡ください。)




当初は保存の声をあげた時は一人でした。

しかし本当に多くの方々のご意見や情報提供・ご尽力によってここまで形にすることができました。

その「多くの方々」とは、この大崎市に生きる若い世代や子育て世代・地域活性化にご尽力されている方々・全国で蒸気機関車の保存活動に努めている方々・地元市議会議員の皆様など実に多種多様の方々です。

つまりこの提案書は「蒸気機関車を地域のために後世に遺したい」という発起人と皆様の気持ちを具現化したものでもあり、決して私一人の力だけでは形にすることができなかったものでもあります。




なお今回の打合せでは、中山平地区のC58 356については中山平温泉地域の方々が解体要望を何年も前から行政側へ依頼をしていた背景等を配慮し、「持続可能な保存」が困難な地域であると保存会としても判断した旨をお伝えし、大崎市側の方針通り「解体」の内容にて同意させて頂きました。

(これに伴いC58 356は年内解体が確定いたしました)

しかしながら蒸気機関車保存維持提案書にも記載した「中山平温泉駅前に陸羽東線開業時に記念植樹された桜の木の下に、動輪等のモニュメントとして遺すこと」については前向きにご検討頂けそうです。


遺る岩出山地区のC58 114と西古川地区のC58 19については、今回提出・提案した蒸気機関車保存維持提案書の内容についてご検討して頂く事となり、その結果次第で大崎市に蒸気機関車が遺せるかが最終決定することとなります。




なお皆様に必ずお伝えしておきたい事として、大崎市役所のご担当者様もご多忙のところにも関わらず極めて建設的に協議を行ってくださいました。大正デモクラシーの騎手・吉野作造氏生誕の地であるこの大崎市にて、行政と市民が対立する事なく民主主義的かつ平和的に一つの問題に対して検討してこれた事は皆様にもぜひ知っていて頂きたい事です。


どのような結果となるかはまだまだ定かではありませんが、改めてSL保存運動に伴いご尽力・ご協力頂いた全ての皆様方に、この場を借りて深く感謝を申し上げます。




過去に蒸気機関車を遺してくれた当時の方々の想い、

現在を生きる、蒸気機関車を未来に遺したいと願う私たちの想い、

未来を築き上げていく、これからの時代を生きていく子供たちの想い。

この大事な想いを大崎市行政もしっかり受け止めてくださる事をあとはただ祈るばかりです。

陸羽東線シゴハチ歴史保存会・陸羽東線シゴハチの里PROJECT

陸羽東線シゴハチ歴史保存会では、大崎市内に静態保存されている蒸気機関車「C58」の保存活動として、 「陸羽東線シゴハチの里PROJECT」を展開しております。